業務用スーパーのにぎわいを見て思うこと
業務用スーパーが増えてきたのを見るにつけ、私はいつも不思議に思うことがあります。すなわち、既存のスーパーマーケットとの違いということなのですが、具体的には以下のようなことです。・消費者は小単位で買い物することを望んでいるのか:既存のスーパーマーケットでは野菜などがとても小さく分割されて販売されています。キャベツ、ダイコン、ハクサイ、カボチャ等々、鮮度を急激に落とすことなく分割できるものはすべてという印象を受けます。そして、それについてテレビ番組で担当者が説明するのを聞くと皆が決まって“時代のニーズに合わせて”という内容のことを話しています。しかし、その一方業務用スーパーではほとんどが丸ごと売られていて、自転車で買い物に来ている方でさえも荷台にくくりつけてまで買っていかれるのを目にします。両者のどちらが“時代のニーズ”なのでしょうか。私はどちらかというと分割販売に懐疑的です。割高になるからです。また、最近では加工食品も少量化が進んでいるようです。某PB商品では薄力粉のレギュラーサイズが1㎏よりも少量で驚きました。こうなると、先に販売価格を決定した上で内容量を決めているとしか考えられません。つまり、一見したときの値ごろ感を演出して購買意欲をあおる意図が感じられるのです。そういう小手先の細工は気分的にあまり良いものではありません。・店の内容やサービスはどこまで必要か:一般的に業務用スーパーは内装や陳列にお金をかけていません。冷暖房が充分ではなかったり、通路が狭かったり、また野菜などもパックされていないものが多いようです。また、人的なサービス(接客)についてもマニュアル化されている様子はあまり感じられず、昔の個人商店のような活気さえあります。その一方で既存のスーパーマーケットは店内がとても快適にされていて、家族連れにとっては“準レジャー”といってもよいほどの場所になっています。接客についてはマニュアル化がかなり顕著に感じられますが、一方で男性の管理職らしい店員はムスっとしていて態度が悪く、客よりも上司に丁寧な、いかにもサラリーマンといった感じの方が多いようです。こうした印象は個人的なものであるとは思いますが、これらの差異が商品の価格に反映されるようであれば、今後は業務用スーパーのようなスタイルが主流になるのかもしれません。 現在のような不景気あるいは低成長経済が今後も常態化していくとすれば、スーパーマーケットなどの小売店は今後も大きくそのスタイルを変化させていくことと思います。小売店側からすれば、“消費者の財布のひもがかたくなる”ということなのかもしれませんが、私たち消費者からすれば真に必要な物を、信頼のおける店で、適正な価格で購入したいというだけのことなのです。それを踏まえて、過小あるいは過大なサービスに偏ることのないサービスの提供を期待します。